■事実:背信の科学者たちを読んだ。
◆発見:欺瞞(ぎまん)はもともと科学に存在する。
●教訓:欺瞞への対策!
★宣言:私は欺瞞とうまく付き合っている科学者です。
正月休みを利用してここぞとばかり読書してます。
最近世間を騒がせている科学者の不正行為(論文捏造、データ改ざん)がなぜ行われるのか?を知りたいという目的で読みました。
とにかく不正を行うのはいろんな理由が考えられる。一例として、研究費獲得のためというのが挙げられてました。研究費配分にあたり書いた「論文の数」が唯一のモノサシとされるため、大学の先生(研究員)は不正を行ってでもその数を増やそうとする。
科学の世界も結局は人間が創り上げているもの。人間という生き物が欺瞞をはたらく生き物だということを認めた上で、不正への対策を考えていかないと結局不正は繰り返される。「科学者ひとりひとりの研究倫理の向上」のようなことを啓蒙しても効果はあまり期待できないと思いました。
背信の科学者たち―論文捏造、データ改ざんはなぜ繰り返されるのか (ブルーバックス)
- 作者: ウイリアム・ブロード,ニコラス・ウェイド,牧野賢治
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2006/11/21
- メディア: 新書
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