告白 ついに読む

◆立場が変われば、見方も変わる。

湊かなえの告白、読み終えました。ブックオフのメルマガでの紹介記事を見てちょっと気になっていた小説です。アマゾンのレビューでは良い悪いの二つに分かれている感じを受けましたが、自分は星5つを上げてもいいかなという評価です。このような話の展開をする小説を初めて読みました。一つの出来事(主人公の娘の死)について、主人公だけでなく携さわった関係者が各々の視点で過去に遡って描き直していく。そして、最後は予想もしない、少し背筋がゾッとする結末。一旦テープを巻き戻して、別の人がその人の視点で語り始めるという展開がとにかく面白かったです。個人的には天才生徒の修哉の描写が、共感?することが多く気に入りました。久しぶりにここ数日間は、テレビやネットを見るより読書が優先事項になりました。

湊氏の小説は2作目なのですが、前回読んだ高校入試があまりにもパッとしなかったので、告白は正直期待薄でした。ところが、期待をはるかに超える体験があり、一つの作品だけで作家の全てを判断してはいけないのだと再認識させてくれました。池井戸潤東野圭吾伊坂幸太郎の3氏の作品は毎年最低1冊は読むことを決めていますが、湊さんもその一人に加えたいと思いました。